やってはいけない!!
~霊障・憑依・祟りを呼び込む日常タブー集~

悪霊・邪霊との遭遇を避ける方法を、長年に渡って霊能祈祷師として活躍してきたA女史が簡潔にお伝えします。

第1回

無闇やたらと拝んではいけない!

霊能館公開

交通量の多い大通りの路肩にひっそりと供えられた仏花――。どなたでも一度はそんな光景を目にしたことがあるのではないでしょうか。言うまでもなくそれは、その場所で人身事故が起き、不幸にも人が亡くなってしまったという悲しみの目印。そうした場所を通り過ぎる際、わざわざ立ち止まり手を合わせて、亡くなった方のご冥福を祈っておられる奇特な方をお見掛けすることがあります。もちろん、それは人間的には立派な行いです。しかし私のような霊能者の立場からすると、非常に危険をはらんだ行為であると言わざるを得ないのです。

見ず知らずの路傍の事故死者を追悼すること自体は、別に悪いことではありません。しかし、もしそこが霊的にマイナスの波動を発してる場所だとすると、拝む側の心と精神が乱れてしまう恐れがあるのです。人命に関わるような大きな事故が頻発する場所は、地縛霊や浮遊霊など不成仏霊の溜まり場となっていることが多いのです。事故で亡くなった方の恐怖、衝撃、加害者への恨み、そしてこの世への未練などが残留思念という形でその場に焼き付けられ、そこに同じような思いを抱いた霊たちが引き寄せられて集まり、どんどんマイナスの念が積み重なっていきます。それはやがて巨大な因縁と化して、新たな事故を誘発し、新たな犠牲者を生み続けていくのです。俗に自殺の名所とされる場所にも、これと同じ原理が働いています。その場をさまよっている不成仏霊の群れが、迷いつつもそこを訪れた者の背中を押し、無理矢理に自分たちの仲間へ引き摺り込もうとするわけです。

霊的な負のスパイラル……。いったんそのような状態に陥ってしまうと、熟達した霊能者や祈祷師であってもなかなか簡単には浄化することができません。一方、そんな場所で見ず知らずの故人の冥福を祈るようなことをすれば、どうなるかはもう薄々お分かりですね。その人の篤い同情心や慈悲心の波動に霊たちが惹きつけられ、何とか助けてもらおうと必死ですがりついてきます。そう、いわゆる憑依現象が起きてしまうのです。不成仏霊に憑依されてしまうと、肉体と精神が消耗し、運気が大きく損なわれます。

繰り返して申し上げますが、死傷事故の頻発する場所、自殺の名所、刑場跡地など、無念の死を遂げた魂が多く留まる場所で、手を合わせて冥福を祈るような行為はタブーです。それは不成仏霊の側からすると、「どうぞ、私の所へ来てください。あなたの魂を成仏させてあげます」と優しく言われているようなものだからです。それでも、どうしても哀悼の念を捧げたいというときは、
「どうかこの場所でこれ以上、悲惨な交通事故が起きませんように」
「自殺者がいなくなるような、良い世の中になりますように」
と、個別の死者・犠牲者に焦点を合わせない形で祈ってください。ただしこの場合でも手を合わせたり、お経を唱えたりといった生半可に宗教儀礼的な行為は謹むべきです。