恋の恨みを買ってはいけない!〈後編〉
前回、別れた異性の想いが生き霊になって災いを起こすことがある、というお話をしましたが、今回はその内容の補足として、恋の生き霊の憑依を受けないための予防策について説明したいと思います。生き霊による霊障は様々なトラブルとなって具現化しますが、とくに恋愛絡みの場合には意味もなく他人に嫌悪感を持たれるという形になることが多いようです。憑依している生き霊があなたに近づく人の想念を歪め、あなたから遠ざけようとするのです。対人関係が上手く行かなくなると、仕事もプライベートも災厄続きとなってしまいます。新たな恋や結婚の障害にもなることは言うまでもありません。
さて肝腎の予防策ですが、第一に大切なのは交際相手の性格をあらかじめきちんと見極めるということに尽きます。誰しも恋に落ちる時というのは、自分を見失いがちです。相手の異性についても、客観的に見ることができなくなるもので、交際が進んでから「こんな人だとは思わなかった……」と後悔することもしばしばあります。恋の相手を選ぶ時には、そのルックスやステータスなどに惑わされることなく、相手の内面や性格の本質をじっくりと観察してください。恋愛の相手として絶対に選んではいけないタイプ、それは男女を問わず嫉妬深い人です。霊能者の立場から見ると、嫉妬深い性格の人間というのは総じて執着心が激しく、生まれつきの念のパワーも強いことが多いのです。念のパワーが強い人というのは、何かにつけて無意識に自己の生き霊を飛ばす傾向があります。人間関係である相手が憎いとなれば憎悪の念とともに生き霊を飛ばしますし、好きな相手にもまた過剰な愛情の念で作り上げた生き霊を飛ばしてきます。熱愛中は相手の嫉妬深さを自分への愛情の深さと錯覚しがちです。しかしそれは真の愛情ではなく、変形した自己愛に過ぎません。ですから、いざ別れるという段になると、愛情が即座に憎しみと未練に変わってしまうのです。
もし今、あなたがそうした嫉妬深い相手と別れたいと考えているなら、くれぐれも注意深く事を運んでください。一方的に別れ話を持ち出すのは絶対にNGです。やり方として一番良いのは、相手に愛想を尽かしてもらうこと。しばらくの間、彼や彼女が嫌がるタイプの人間を演じて、向こうから嫌ってもらうように仕向けるのです。相手に執着心がなければ、別れた後に生き霊を飛ばされることもありません。これが、私が前回書いた「きれいな別れ方」の具体的な方法です。繰り返しますが、生き霊憑依のリスクを避けるには、とにかく嫉妬深い異性とは深く関わらないこと。すでにあなたがそうした相手と男女の仲になってしまっているのなら、その人と一生添い遂げる覚悟をするか、あるいは相手の側から離れていくのを待つしかありません。恋の生き霊の恐ろしさを侮ると、大変なことになります。くれぐれもご注意ください。