リレー怪談～占い百物語～
2015年2月20日より連載中
霊能館
一人が話を語り終えると、その知り合いがお題を引き継いでまた語るリレー方式の百物語。そしてそれを語るのは、いずれも現役の占い師たちです。もちろん、ここでご紹介する怪奇談の全ては、彼らが実際に体験した実話ばかり。占術の仕事に携わっている人というのは常人よりも強い霊感を持っていることが多く、その分、霊的現象に遭遇する機会が多いと言われます。とくに霊感占い師であれば、その手の体験談には枚挙にいとまがないほどです。占いにまつわる、恐怖と不思議の世界を存分にご堪能ください。
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もくじ
第1回 恋人のカードと死神のカード
百物語の第一話を飾るのは、東京都在住の人気占い師・美玲さん（仮名）。西洋魔術に起源を発するタロットカードには、ときに占う者、あるいは占われる者の念の力を増幅させる作用があると言われています。その人が無意識に願っていることがタロットカードに反映されたとき、それは占断結果に現れ、やがて現実化してしまうのです。これは昔、美玲さんが働いていた占い館で出会った、ある女性客に関する恐ろしい話です。
第2回 ヒノエウマ
美玲さんから話を引き継いで語るのは、横浜を拠点にして活動している中国占星術研究家の星華さん（仮名）。ある日、彼女の許を一人の鑑定客が訪れた。それは夜の繁華街でクラブを営む美人ママ。雇っているホステスのことで悩みがあると言われ……。
第3回 蛇霊の主
星華さんから話を引き継いで語るのは、完全紹介制で鑑定業務を行っている霊能者の藤浦さん。あるテレビ番組の心霊特集の制作にかかわった際に、撮影現場で不気味な出来事が起きた。心霊スポットで気を失った女性タレントの身体から霊を追い出したのだが、その後……。
第4回 責任取ってよ
藤木さんから話を引き継いで語るのは、占術スクールで講師をしている恭子さん。ある日、彼女は生徒の１人に悩みを打ち明けられた。鑑定客として相談に乗った女性に嫌がらせ電話をされて困っている、と。詳しい事情を聞いているうちに、ただのクレーマーではないと分かり……。
第5回 赤い車
恭子さんから話を引き継いで語るのは、彼女が講師を務める占術スクールでタロットを勉強中の秋菜さん。飲み屋で酔いつぶれてしまった父親に「迎えに来て欲しい」と呼び出され、車でその店へ行ってみると、独りで店を仕切ってる美人ママに「赤い車に気をつけなさい」と謎の警告をされた。
第6回 片想い成就を願う女
秋菜さんから話を引き継いで語るのは、完全予約制で占いカウンセリングをしてる喜久子さん。アドバイスのおかげで相思相愛になれたと喜ぶ女性客。しかし、願いが成就してもなお、彼女は週に一度、必ず鑑定して欲しいとやってきて、やがてその言動もおかしくなりはじめる。
第7回 仏間の隠し部屋
喜久子さんから話を継いで語るのは、東洋占術の全般をこなすベテランの男性占い師、高城さん。家相術を得意とする彼の元にある日、出張鑑定の依頼が舞い込む。場所は関西某所の高級住宅地。引っ越してから凶事が続くとの訴えに家屋をくまなく調べてみると……。
第8回 Sasakiの絵
高城さんから話を引き継いで語るのは、電話占いを中心に鑑定活動をしている奈々さん。自分が占いの仕事をしていることを仲の良いママ友に漏らしたところ、同居する舅についての悩みを打ち明けられる。ある日、突然その様子がおかしくなり、背後に女が立っているのを見たのだと……。